飯櫃ひつ)” の例文
『分りました。——そうです、わたくしなどは、どうせお飯櫃ひつぐらいにしか、貴方には考えられていないのですから』
夕顔の門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
畸形の子は、手離しでは置けないので、わらで編んだお飯櫃ひつ入れの中に入れて、食事も口へ入れてやるのであった。
飯櫃ひつや釜底の御飯つぶを流し元ですくった物が、ていねいに目ザルに並べられ、白い干飯ほしいとして干し上げて保存してゆく習慣のあることが軒毎によく見られた。