“飛鳥仏”の読み方と例文
読み方割合
あすかぶつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしいずれにしてもこの二体は、飛鳥仏あすかぶつの典型たるのみならず、法隆寺創建の由来と太子薨去こうきょを正確に伝える無比の記念として、光背銘文とともにあまねく認められているところである。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
こんなときにひとつ何か小品でこころたのしいものをじっくり味わいたいと、小型の飛鳥仏あすかぶつなどを丹念に見てまわっていたが、結局は一番ながいこと、ちょうど若い樹木が枝を拡げるような自然さで
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
飛鳥仏あすかぶつにみられる微笑は全く消え去っている。白鳳はくほうの温容もない。むしろ受難の相貌そうぼうってもいいものがうかがわれる。私には、このみ仏が身をもって天平の深淵しんえんを語っているように思われる。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)