“靴音”の読み方と例文
読み方割合
くつおと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
満廷粛として水を打ちたるごとくなれば、その靴音くつおとは四壁に響き、天井にこたえて、一種の恐ろしき音をして、傍聴人の胸にとどろきぬ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
格闘者の群れが舗道の石をける靴音くつおととの合奏を聞かせたり、あるいはまた終巻でアルベールの愛の破綻はたんと友情の危機を象徴するために
映画雑感(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
重い靴音くつおとが天井の上を歩いていた。階下には金切声が言い争っていた。そしてたえず四方の壁は、街路を通る乗合馬車の響きに揺れていた。