青金せいきん)” の例文
地金じがねすべて、黄金なのはいうまでもない。迦陵頻迦かりょうびんがのすかしぼりである。はちすの花は白金だし翠葉みどりは青金せいきんだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昼も妻戸をほのぐらく垂れこめて、青金せいきん砂子すなごのみが妖美あやしく光るふすまの隅に、薬湯くすりの番をしている侍女かしずきたちも、そこを隔てた姫の部屋をはばかるようにして、低声こごえに答えるのであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)