隈本くまもと)” の例文
前文隈本くまもとの方へは、某頭をりこくりおり候えば、爪なりとも少々この遺書に取添え御つかわし下され候わば仕合せ申すべく候。
この時数学の先生は隈本くまもと有尚ありひさ)先生であつて数学の時間には英語より外の語は使はれぬといふ制規であつた。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
一寸ちょっと例をげて言って見ると、前の長崎高等商業学校長をしていた隈本くまもと有尚、故人の日高真実、実業家の植村俊平、それから新渡戸にいとべ博士諸氏などで、此のほかにも未だあるだろう。
私の経過した学生時代 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
此方こっちは皆大きい。隈本くまもとってノッポがいるだろう?」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
しかし初音はつねこうを二条行幸の時、後水尾ごみずお天皇にたてまつったと云ってあるから、その行幸のあった寛永三年より前でなくてはならない。しかるに興津は香木こうぼく隈本くまもとへ持って帰ったと云ってある。
それがしは当時退隠たいいん相願い、隈本くまもとを引払い、当地へ罷越まかりこし候えども、六丸殿の御事おんこと心にかり、せめては御元服げんぷく遊ばされ候まで、よそながら御安泰を祈念きねん致したく、不識不知しらずしらずあまたの幾月を相過あいすごし候。