“金砂子”の読み方と例文
読み方割合
きんすなご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金砂子きんすなごの袋戸棚、花梨かりん長押なげし、うんげんべりの畳——そして、あわ絹行燈きぬあんどんの光が、すべてを、春雨のように濡らしている……。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
最後の金砂子きんすなごきおえた時融川は思わずつぶやいたが、つまりそれほどその八景は彼には満足に思われたのであった。
北斎と幽霊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
月はないが、空はあざやかに晴れて、無数の星が金砂子きんすなごのようにきらめいていた。夜ももう十二時を過ぎた頃である。庭のどこかでがさがさという音が低くひびいた。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)