“遂(お)” の例文
他の考が私の頭の中からあなたのことを遂(お)ひのけてゐたのです。だが今夜は、私は氣樂になつて、心にしつこく迫つてくるものを退けて、心を愉快にする想ひを呼び返さうと決心したのです。
翌(あ)くる日イエスはまたエルサレムに来て、宮に入り、その境内にて売買する者どもを遂(お)い出し、両替えする者の台、鳩を売る者の腰掛を倒し、また器物を持ちて宮の境内を通り抜けするを許さず
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
一つは多少(たせう)慈愛に引かれた結果(けつくつ)もあツたが、更(さら)に其の奥(おく)を探ツたら、周三を遂(お)ツて了ツては血統(けつとう)斷絶(だんぜつ)の打撃となるから、出來ぬ我慢をして左(と)に右(かく)周三の意志(いし)を尊重(そんちよう)することにした。子爵は諦(あきら)めたのだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
村を遂(お)はれき
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)