“赤城颪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あかぎおろ66.7%
あかぎおろし33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さなきだに、この辺は、赤城颪あかぎおろしの蕭殺しょうさつたる風土と人心を、あるがままにしている坂東ばんどう平野の広茫こうぼうなのだ。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紫と襟色を重ねた小袿こうちぎを着、つややかな黒髪をうしろに下げていたが、親の家の門を、幾歩か、出ると、その黒髪も小袿の袖も、空へ舞いちぎられるように、赤城颪あかぎおろしに吹かれていた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
旧暦の二月、あしたは彼岸の入りというのに、ことしの春の寒さは身にこたえて、朝から吹き続けている赤城颪あかぎおろしは、午過ぎから細かい雪さえも運び出して来た。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)