“讃美”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんび96.8%
ほむ3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新しい妻を讃美さんびしながら、日本中で、一番得意な人間として、後から後からと続いて来る客に、平素いつもに似ない愛嬌あいきょうを振りいていた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
ひろい正義愛、執拗しつような真実の探求、純粋な生活の讃美さんび、ことにきびしいストイシスム、高邁こうまいな孤独な魂の悲痛な表情がそこにある。
博物誌あとがき (新字新仮名) / 岸田国士(著)
仏陀ほとけの教えこそ讃美ほむべきかな。それは隠遁いんとんの教えではない。勇往邁進ゆうおうまいしん建設の教えだ。禁慾の教え、克己の教えだ。……わしはすぐに殺されよう。妾はすぐに火炙ひあぶりに成ろう。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
共に人心を導くに足りぬ! 因果経よ、涅槃ねはん経よ、仏教こそは讃美ほむべきかな。……恥ずべきは人の世だ。戦国の世の浅ましさ、一夫多妻、叔姪相婚、父子兄弟相せめぎ、骨肉互いについばもうとしている。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)