請負うけおひ)” の例文
これが眞つ赤な僞物、——奧州のお城の繪圖面とは似も付かぬ、藤兵衞が江戸で請負うけおひをした、寺や屋敷の繪圖面と變つて居たのです。
家は農業でお父さんは村長でしたが平太はお父さんの賛成によって、家の門のところに建築図案設計工事請負うけおひといふ看板をかけました。
革トランク (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
それからの靴の請負うけおひの時はドウだ、糊付けのかゝとが雨に離れて、水兵は繩梯はしごから落ちて逆巻さかまなみ行衛ゆくゑ知れずになる、艦隊の方からははげしく苦情を持ち込む、本来ならば、彼時あのとき山木にしろ、君にしろ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
亡夫は上方に長く居りました。請負うけおひ仕事などをして居たやうです。三年前から江戸に落着いて、こんな商賣を
その小判は後藤桐ごとうぎりの極印のないもので、こと/″\く御上に引上げた筈だが、ことによれば幾枚か、——いやどうかすると相當の數が、人足か請負うけおひの手で隱されたかも知れぬ
旦那樣が何んか請負うけおひ仕事をお願ひ申したさうで、それが都合が惡くなつて、大はづれに外れ、元だけが損になつたやうで、自然斯う仲違ひなすつたのぢやありませんか——私は何んにも知りませんがね