言語げんぎょ)” の例文
れから私は構わない、構おうといった所が構われもせず、めようと云た所が罷められる訳けでない、マア/\言語げんぎょ挙動をやわらかにして決して人にさからわないように
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
照に逢って来た杉浦は、盛んに照の美を賞して、その言語げんぎょその挙止さえいかにもしとやかだといった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
いな大いに世の文明を進め人の智識を加うるに稗益あり、かつそれこゝろみ言語げんぎょと文章の人の感情を動かすの軽重に就て爰に一例を挙んに、韓退之かんたいし蘇子瞻そしせんの上に駕する漢文の名人
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)
言語げんぎょの端にもおのずから其意が漏れて、それから或人の夢や世間の噂も出たのであろう。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
艶麗嫻雅の和語を摸さず、務めて平易の文字と通常の言語げんぎょを用い始めしより、世の後進輩靡然として其の風に習い、大いに言語げんぎょと文章の径庭へだたりちゞめたるは余の尤も感賞する所なり
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)