言告いいつ)” の例文
喧嘩をしなければ怪我もしない、友達と喧嘩をしてないて家にかえっ阿母おっかさんに言告いいつけると云うようなことはただの一度もない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
こんな料理はとても家で出来ねいの、家の物ばかり食べていてはまらねいのとあれは何ちゅう事だ。父さんや母さんが帰ったらんな言告いいつけてらなくっちゃ
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
夜があけてから、思いがけない或幸いが、この一家を見舞うであろう由を言告いいつげて立去った。その旅客のあとに、貴い多くの小判が、外に積んだかぞのなかから、二三日たって発見せられた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
養父に言告いいつけて、内輪揉めをさせるというのもその一つであったが、総てを引括ひっくるめて、養家に辛抱しようと云う堅い決心がないと云うのが、養父等のお島に対する不満であるらしかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
莫迦ばか阿母おっかさんに言告いいつけてやるぞ」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)