“表門”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもてもん71.4%
おもて28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時こう云う声を挙げたのは表門おもてもんの前に陣取った、やはり四五人の敵軍である。敵軍はきょうも弁護士の子の松本まつもとを大将にしているらしい。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ふれぬ此度は相摸守殿には玄關げんくわん式臺迄しきだいまで御見送おんみおくり町奉行は下座敷へ罷出まかりい表門おもてもんを一文字に推開おしひらけば天一坊は悠然いうぜんと乘物のまゝもん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ご念の入ったことで……今日は、表門おもてからではなく、裏の潜門くぐりからお入れくださいまして、池の乱杭石のあたりへおとめ置きねがいます」
西林図 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
表門おもての方には、奥方鹿子、忍びやかなる御帰宅おんかへり。三十二相は年齢の数、栄耀の数の品々を、身にはつけても、埓もない、眼鼻は隠れぬ、辛気さに、心の僻みもまたひとしほ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)