蛍斬ほたるぎ)” の例文
無言のまま、阿波守の白い手の先が枕元の蛍斬ほたるぎ信国のぶくにの太刀へスーとのびて行ったので、もう、伊織はジッとしているにたえない。思わず、後退うしろさがりに立ち上がろうとする。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)