葛城山かつらぎやま)” の例文
おれ葛城山かつらぎやま目一めひとつの神だ、兄きたちがお前に礼をしたそうだから、己も嗅げや飛べに劣らないような、立派な犬をくれてやろう。」
犬と笛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そのつぎにはまた別のときに、大和やまと葛城山かつらぎやまへお上りになりました。そうすると、ふいに大きな大いのししが飛び出して来ました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
葛城山かつらぎやまにじが出た
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
春柳はるやなぎ 葛城山かつらぎやま
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それではこちらの名まえもあかそう。わたしは悪いことにもただ一言ひとこと、いいことにも一言だけお告げをくだす、葛城山かつらぎやま一言主神ひとことぬしのかみだ」
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
葛城山かつらぎやまの麓にある、路が三叉みつまたになった往来へ、笛を吹きながら来かかりますと、右と左と両方の路から、弓矢に身をかためた、二人の年若な侍が、たくましい馬にまたがって
犬と笛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
天皇はその後、また葛城山かつらぎやまにおのぼりになりました。そのときお供の人々は、みんな、赤いひものついた、青ずりのしょうぞくをいただいて着ておりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
わたくしはこの国の葛城山かつらぎやまの麓に住んでいる、髪長彦と申すものでございますが、御二方の御姫様を御助け申したのは私で、そこにおります御侍たちは、食蜃人しょくしんじん土蜘蛛つちぐもを退治するのに
犬と笛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)