“葉摺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はず70.0%
はずれ30.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小枝は葉摺はずれしてさらさらと此方に撓いて来つ。風少しある時殊に美しきは、金紙きんし、銀紙をこまかく刻みて、蝶の形にしたるなりき。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして耳を澄ませば、どこからともなくサヤサヤと風にそよ葉摺はずれの音がかすかに伝わってくるような気持であった。しかもよほど心気が疲れていたのであろう。
逗子物語 (新字新仮名) / 橘外男(著)
椰子の葉摺はずれの音と環礁の外にうねる太平洋のなみの響との間に十代も住みつかない限り、到底彼等の気持は分りそうもない気が私にはするからである。
南島譚:03 雞 (新字新仮名) / 中島敦(著)
山査子さんざしの枝が揺れて、ざわざわと葉摺はずれの音、それが宛然さながらひそめきたって物を云っているよう。