“色沢”のいろいろな読み方と例文
旧字:色澤
読み方割合
いろつや76.5%
つや20.6%
しきたく2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
両手の指を、少し長くなった髪の間に、くしの歯のように深く差し込んで下を向いていた。彼は大変色沢いろつやの好い髪の所有者であった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼女は質素な洋服を着ていたが、まん丸な色沢つやのあまりよくない顔が、寂しいなりににこにこしていた。髪は無論ボッブされていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
余は模糊もこたる功名の念と、検束に慣れたる勉強力とを持ちて、たちまちこの欧羅巴ヨーロッパの新大都の中央に立てり。なんらの光彩ぞ、わが目を射んとするは。なんらの色沢しきたくぞ、わが心を迷わさんとするは。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)