臂力ひりょく)” の例文
衆望の期するところ、臂力ひりょく衆に勝れ、河馬かばのごとくに鈍重なる所員フノ・ゴメズ君がその選に当る。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「それがし、年老いたりとは申せ、臂力ひりょくいまだ衰えは見せぬ。三本の弓一度に引き得べく、身は千斤の力をもっています。どうして老いたりと称してお用いにならぬのですか」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おもては女の如く美で、中肉中背の骨格は何らの研磨を物語っていないが、新九郎が自然に備えた黒耀こくようの瞳、柳の臂力ひりょく、体の屈折など、髪の先から足の爪までほとんど神が一人の剣聖を
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その代々木流よよぎりゅう臂力ひりょくをためさぬことも、蔦之助つたのすけにとっては、ひさしいものだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)