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脇本陣
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わきほんじん
ふりがな文庫
“
脇本陣
(
わきほんじん
)” の例文
半蔵さん、
脇本陣
(
わきほんじん
)
の
桝田屋
(
ますだや
)
へ来て休んで行った別当はなんと言ったと思います。御召馬とはなんだ。そういうことを言うんですよ。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「はい。伺いましてございます。
脇本陣
(
わきほんじん
)
とやらで、たいそうお立派な御普請でございます。いつぞやも絵図面を見せていただきましてございます」
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
荒れた
厩
(
うまや
)
のようになって、落葉に
埋
(
う
)
もれた、一帯、
脇本陣
(
わきほんじん
)
とでも言いそうな旧家が、いつか世が成金とか言った時代の景気につれて、
桑
(
くわ
)
も
蚕
(
かいこ
)
も当たったであろう
眉かくしの霊
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
文中の去年の秋の出来事というのは、私や立原なんぞが一しょに暮していた追分の
脇本陣
(
わきほんじん
)
(油屋)が火事になって二人とも着のみ着のままに焼け出された出来事のことである。
木の十字架
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
伊那でも有力な助郷総代を島田村や山村に
訪
(
たず
)
ねるのに、得右衛門はその適任者であるばかりでなく、妻籠
脇本陣
(
わきほんじん
)
の主人として、また、年寄役の
一人
(
ひとり
)
として
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
そのおりには隣宿妻籠
脇本陣
(
わきほんじん
)
の
扇屋得右衛門
(
おうぎやとくえもん
)
から、山口村の
組頭
(
くみがしら
)
まで立ち合いに来て、草山の境界を見分するために一同弁当持参で山登りをしたほどであった。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
脇本陣
(
わきほんじん
)
で年寄役を兼ねた
桝田屋小左衛門
(
ますだやこざえもん
)
と、同役
蓬莱屋
(
ほうらいや
)
新助とは、伏見屋より一軒置いて上隣りの位置に
対
(
むか
)
い合って住む。それらの人たちをも誘い合わせ、峠の上をさして、一同
朝靄
(
あさもや
)
の中を出かけた。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“脇本陣”の解説
脇本陣(わきほんじん)は、江戸時代の宿場に設置された本陣の予備的施設。大きな藩で本陣だけでは泊まりきれない場合や、藩同士が鉢合わせになった場合に格式が低い藩の宿として利用されるなど、本陣に支障が生じた場合に利用された。本陣は原則として一般客の宿泊は認められなかったが、脇本陣は大名・勅使などの利用が無い時には一般客の宿泊にも供した。
規模は本陣よりも小さいが、諸式はすべて本陣に準じ、上段の間などもあり、本陣と同じく宿場の有力者が務めた。
(出典:Wikipedia)
脇
常用漢字
中学
部首:⾁
10画
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
陣
常用漢字
中学
部首:⾩
10画
“脇本”で始まる語句
脇本楽之軒
脇本門之丞