聯繋れんけい)” の例文
刀を払って、おどって来た武蔵を、三方から迎えたが、それさえからくも間に合った姿勢なので、味方と味方の聯繋れんけいは取れていない。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
古焼新焼しんやけと相聯繋れんけいして、左右の濃い蒼翠そうすいの間を蜿蜒えんえんとして爬行はこうし、さながらそこに巨巌きょがんの行進曲を奏でているように見える。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
ここに私が単調といふのは、それらがお互ひに何の観念的な聯繋れんけいをも強ひられていないからだ。然しそこには、何といふ調和が憩うてゐることだらう。
恢復期 (新字旧仮名) / 神西清(著)
ともあれ、秀吉主力の湖西進撃軍と、堀秀政以下の湖東留守居軍とは、柳ヶ瀬山地に入る北国街道の路上で、完全な聯繋れんけいを見、同時に
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)