つく)” の例文
十二分に歡をつくせば歡を罄すだけ、其の状寧ろ憫む可く悲しむ可くして、寒酸の氣こそ餘り有れ、重厚のところは更に無いのである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
不孝の子は、ただ慈父これをあわれみ、不弟の弟は、ただ友兄これをゆるす。定省ていせい怡々いい膝下しっかの歓をつくあたわず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
互の歓情をつくすのも良法でありましょう。
道楽と職業 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
嘉享かきやう 盛遇せいぐうよろこび、尽瘁じんすゐ純誠じゆんせいつくす。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)