“綾子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あやこ57.1%
りんず42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
懇親の間柄とて案内もなく客間に通って見ると綾子あやこと春子とがいるばかりであった。
まぼろし (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
前面むかいの喫茶店は、貴婦人社会に腕達者の聞え高き深川子爵何某なにがし未亡人びぼうじん綾子あやこといえる女丈夫にてこの会の催主なり。三令嬢一夫人をしたがえて、都合五人の茶屋女、塗盆ぬりぼん片手に「ちょいと貴下あなた。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
襦袢の襟に別にまたこれをく、三枚襲さんまいがさねの外部にあらはるゝ服装にして、謂はば一種の襟飾なり。最も色合と模様は人々の好に因る、金糸きんしにて縫ひたるもあり、縮緬、綾子りんず、等を用ふ。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
綾子りんず羽ぶたへ今樣いまやう
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)