維摩経ゆいまぎょう)” の例文
維摩経ゆいまぎょう』には聚香世界の香積仏が微妙の香を以て衆生を化度し、その世界の諸菩薩が、娑婆しゃば世界の衆生剛強度しがたき故
文殊と維摩の問答 ところで、これについておもい起こすことは、あの『維摩経ゆいまぎょう』にある維摩居士ゆいまこじ文殊菩薩もんじゅぼさつとの問答です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
聖徳太子が御自ら法華経、維摩経ゆいまぎょう勝鬘経しょうまんぎょうの三経を講述、註疏せられ、造仏起塔に努められたのも大乗精神の現実理想化に依られたものであります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
大木の声に接し大木の口ずからの話しでなければ、真に腹にしみないのだ。けれどもきょうは別に何を聞こうとも、何を話そうとも思わないできたのである。大木は維摩経ゆいまぎょうを見ておった。
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
大悲の疾い あの名高い『維摩経ゆいまぎょう』というお経には、「衆生のやまいは煩悩ぼんのうよりおこり、菩薩の疾いは大悲よりおこる」
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
法華経ほけきょう勝鬘経しょうまんぎょう維摩経ゆいまぎょうの三つでありまして、大乗経典中の最も大乗的のものであります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
毎度のこと故その気になってしからばなって見ようというと、『維摩経ゆいまぎょう』に、法喜を以て妻とし慈悲心を女となし、諸淫舎に入りては欲の過ちを示し、諸酒肆しゅしに入りてはくその志を立つとある。
「衆生のやまいは、煩悩まよいより生じ、菩薩のやまいは、大悲よりおこる」と『維摩経ゆいまぎょう』に書いてありますが、そうした「大悲の疾い」をもっているのが、とりも直さず菩薩です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)