“絵空事”のいろいろな読み方と例文
旧字:繪空事
読み方割合
えそらごと80.0%
ゑそらごと20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
犯罪学の書物の挿絵を見慣れた人には、さして珍らしい姿ではないが、女の倭文子には、絵空事えそらごとでない写真であるだけに、本当の惨死体を見たと同じ、胸の悪くなる様なこわさであった。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
松風まつかぜ村雨むらさめ」という二人の女のまいは、『源氏物語げんじものがたり』にもとづいて作ったというが、それが二つの桶を棒の両方にになって、しおを汲みに行くところを舞うのは、絵空事えそらごとというものである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
いかにお伽噺は絵空事ゑそらごとときまつてゐるとは言へ、日本の歴史を尊重するといふ理由からでも、そんなあまりの軽々しい出鱈目は許されない。
お伽草紙 (新字旧仮名) / 太宰治(著)