“篠竹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しのだけ92.0%
しのたけ8.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは望外のもうけ物。しかしありそうなことでもあるとおもむろにその獲物えものの勘定にとりかかろうとするところへ、裏手で篠竹しのだけのさわぐ音。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
うしろはもろくなった粘土質のあまり高くないがけで、その上にはずんぐりと横に伸びた古い椎の樹が七八本並び、篠竹しのだけ灌木かんぼくが繁っている。
(新字新仮名) / 山本周五郎(著)
導者曰ふ。これ怪物があま皮を食ひたる也。怪物は又篠竹しのたけを好みて食ふといへり。糞の中には一寸ばかりにみ砕ける篠竹あり。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
万歳をとなえる声がにぎやかに聞こえる。やがていとまを告げた医師は、ちょうどそこに酸漿ほおずき提灯を篠竹しのたけの先につけた一群れの行列が、子供や若者に取り巻かれてわいわい通って行くのに会った。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)