“笹葺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ささぶ50.0%
ささぶき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俊寛しゅんかん様はやはり今でも、あの離れ島の笹葺ささぶきの家に、相不変あいかわらず御一人悠々と、御暮らしになっている事でしょう。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
薄白い路の左右には、こずえから垂れた榕樹あこうの枝に、肉の厚い葉が光っている、——その木の間に点々と、笹葺ささぶきの屋根を並べたのが、この島の土人の家なのです。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
わたしはあの笹葺ささぶきの小屋に、俊寛様が子供たちと、御戯おたわむれになる所を聞けば、思わず微笑を浮べましたし、またあの浪音の高い月夜に、狂い死をなさる所を聞けば、つい涙さえ落しました。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)