“笠印”の読み方と例文
読み方割合
かさじるし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
杉の葉でない、ざさ笠印かさじるしとしたまぎれない菊池方の兵が、すでに、味方同士で激闘しているのが、そこかしこに見られ出している。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「よしっ。その者どもの笠印かさじるしをみなって捨てさせろ。そして、敗走する敵の中へまぎれ入り、偽わッて、敵陣の中へ敵兵となって潜り込め」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いらざることをとのお叱りをこうむるかもしれませぬが、敵方はみなこの烈風を見て、旗幟はたのぼりは用をなさじと、杉の葉を笠印かさじるしとしておる由にございまする。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)