“笠置”の読み方と例文
読み方割合
かさぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここ笠置かさぎの城は、どっちを向いても山ばかりな一孤峰こほうだが、世間の騒ぎやかえッている人心は手にとるように聞えてくる。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちやうど春さきの、梅もちらほら咲きかけようといふ頃で、内田氏は自分の学生を十幾人か引連れて、笠置かさぎ辺の史蹟の踏査に出かけた途中であつた。
眼を遮るは濃青のうせいの脈々たる岩壁である。その下の鞍掛くらかけ岩。その左はひらけた下流の空の笠置かさぎ山。雲だ、雲だ、雲だ。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)