竹内式部たけのうちしきぶ)” の例文
その一死を賭して、雲蒸うんじょう竜変りょうへん成功を万一に僥倖ぎょうこうしたる、またべならずや。竹内式部たけのうちしきぶ山県大弐やまがただいに、高山彦九郎の徒すなわちこれなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
遠く山県大弐やまがただいに竹内式部たけのうちしきぶらの勤王論を先駆にして、真木和泉まきいずみ以来の実行に移った討幕の一大運動はもはやここまで発展して来た。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
京都で起こったあの騒動——竹内式部たけのうちしきぶの密謀が破れ、公卿くげ十七家の閉門を見、式部は遠流おんる、門人ことごとく罪科ざいかになって解決した——あの事件の時
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その年の六月に竹内式部たけのうちしきぶの事件が起こって、世間がかなり騒がしかった。
艶書 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
……先年竹内式部たけのうちしきぶと申す処士が、王覇おうはの説を唱えまして、禁裡きんり様方の威福いふくを計りましたところ、さっそく幕府方におかれましては、竹内様をはじめとして、徳大寺大納言様やその他の公卿衆に
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼の著書『靖献遺言せいけんいげん』の如何に徳川政府顛覆てんぷくあずかりて、力ありしは、その彼よりも偉大なる革命家竹内式部たけのうちしきぶが罪案には、「『靖献遺言』等堂上どうじょう方へ講談致し候」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
かれが所司代しょしだいとして京都に在職していた当時——宝暦の事変が起った時には、自身、竹内式部たけのうちしきぶをしらべ公卿くげ十七家の処分をして、相当にその手腕をみせたものである。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山崎闇斎あんさいを見ずや、浅見絅斎けいさいを見ずや、竹内式部たけのうちしきぶを見ずや、山県大弐やまがただいにを見ずや、高山彦九郎を見ずや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
長沢町ながさわちょう柳荘堂山県大弐りゅうそうどうやまがただいに、三千人の門下をようして、ひそかに、京の堂上方、阿波の蜂須賀、宇治の竹内式部たけのうちしきぶなどと気脈を通じて、ある大事を着々とすすめているというのだ。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中心として、竹内式部たけのうちしきぶ山県大弐やまがただいに、そのほか西国の諸侯数家、連判をなし血誓の秘密をむすび、自分はすでにその盟主となっている。今に及んで、卑怯ひきょうがましい、なんの、これほどの大事を
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「宇治におわ竹内式部たけのうちしきぶ先生!」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)