突臥つっぷ)” の例文
突臥つっぷしたんだの、俯向うつむいたんだの、壁で頭を冷してるのもあれば、煙管きせるで額へ突支棒つっかいぼうをして、畳へめったようなのもある。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
読書に草臥くたびれ眠くなって来れば、机の上に突臥つっぷして眠るか、あるいは床の間の床側とこふちを枕にして眠るか、遂ぞ本当に蒲団を敷いて夜具を掛けて枕をして寝るなどゝ云うことは只の一度いちどもしたことがない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
息をこらして突臥つっぷしてしまったのです。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
と云ったが、どうして、あのが動き得ますか。私の膝に、可哀相に、襟を冷たくして突臥つっぷしたッきり。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
上口あがりくちの火鉢のわき突臥つっぷして寝たが、さあ、難儀。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)