稲次郎いねじろう)” の例文
久さんが生れて間もなく、村の櫟林くぬぎばやし棄児すてごがあった。農村には人手がたからである。石山の爺さんが右の棄児を引受ひきうけて育てた。棄児は大きくなって、名を稲次郎いねじろうと云った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)