)” の例文
青やかな楚枝ズハエに、莟の梅が色めいて来ると、知多院内の万歳が、山の向うの上国ジヤウコクの檀那親方をき廻るついでに、かうした隠れ里へも、お初穂を稼ぎに寄つた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
葺草カヤ下地の凹凸なく葺かれてゐるのを見ると、気分の変化動揺なく続くことが察せられるとするのである。堅くひきユハへた綱の結び目を、命の脱出を防ぐ結び目と見てぐのである。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
あしびきの山の木末コヌレのほよとりて、かざしつらくは、千年ぐとぞ(万葉巻十八)