“破顔”の読み方と例文
旧字:破顏
読み方割合
はがん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
物は言はで打笑うちゑめる富山のあぎといよいよひろがれり。早くもその意を得てや破顔はがんせるあるじの目は、すすき切疵きりきずの如くほとほと有か無きかになりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
莫迦ばかッ。折角せっかく訓辞くんじが、効目ききめなしに、なっちまったじゃないか!」口のところへ持ってゆきかけたさかずきを途中で停めて、長造は破顔はがんした。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
平次はツイ破顔はがん一笑します。まだ三十を越したばかり、にっこりするととんだ愛嬌あいきょうのある平次の顔が、おびえ切った相手の男の心持をやわらげたようでもあります。