相異あいこと)” の例文
また同一の人にして時に従つて感情相異あいことなるあり。故に同一の人また時に従つて美の標準を異にす。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
全く気質を相異あいことにし、全く傾向を相異にするようなものが、ほとんど同時に踏み出そうとしていた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
人の心の同じからざる、そのおもて相異あいことなるが如し。世のひらくるにしたがい、不善のはいもしたがって増し、平民一人ずつの力にては、その身を安くし、その身代を護るに足らず。
中津留別の書 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)