白布しろぎれ)” の例文
死装束の晴着に換えて、白布しろぎれひざゆわえ、香までいて、どこから持出したか、女持ちの懐剣、左乳の下を一とえぐり、武士も及ばぬ見事な最期だったそうです。
一、惣人数そうにんず共に常に申聞もうしきけ候、白布しろぎれにて鉢捲仕るべく候。
厳島合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
仙太は線香を一本上げると、片手拝みに近付いて、死体の上の白布しろぎれを取りました。
そこへ番頭は怪我人の惣吉をれて来て、左の眼を巻いた白布しろぎれを取って見せました。れは引きましたが、眼の玉は痛々しく潰れて、物の役に立とうとも思われません。二十三四の惜しい男振りです。