発起人ほっきにん)” の例文
旧字:發起人
う定める。何うせ日本中歩くのだから何処から始めても同じようなもんだけれど、この旅行の発起人ほっきにんは村岡君だから、多少村岡君の意向を重んじる必要がある。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
主催笹川の左側には、出版屋から、特に今晩の会の光栄を添えるために出席をうたという老大家のH先生がいる。その隣りにはモデルの一人で発起人ほっきにんとなった倉富。
遁走 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
ソ、それも、かく申す拙者が発起人ほっきにんでナ、ま、喜んで下され、決まりましたよ
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
忠公は何とも無かったが、乃公は風邪をひいてしまった。一体なら発起人ほっきにんの忠公が大病になる筈だのに、よんどころなくて游いだ乃公おれの方がんな目に遇うなんて真正ほんとうに馬鹿げている。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)