“癇癪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんしゃく93.3%
かんしやく6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その怒りは心頭より発したる怒りではなく、癇癪かんしゃくより出でた怒りでしたけれども、この場合怒ることのできたのは物怪もっけの幸いでした。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
語学だの数学だのという基礎学は、癇癪かんしゃくにさわるほど同級の者たちが呑込みがおそいのでただもどかしさをそそられるばかりだった。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
さういふ場合、リヴィングストーンは実に悠長にかまへて、少しも癇癪かんしやくなんか起さず、無理をせずに有利な結末をつけるのでした。
アフリカのスタンレー (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
少くとも学者らしい顔をする者には忽ち癇癪かんしやくを起したと見え、常に諷刺的天才を示した独特の皮肉を浴びせかけてゐる。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)