痛入いたみい)” の例文
大「いえ/\何う致しまして、再度お礼ではかえって恐入ります、こと御親子ごしんしお揃いで斯様な処へおいでは何とも痛入いたみいりましてござる」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
度々お見舞下されては痛入いたみいります。それにこれの病気も最早うなるばかりじやで御心配には及ばんで、以来おで下さるのは何分お断り申しまする
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
痛入いたみいります、いやしくも行者の身として……そのしだらで、」
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御返済などかえっ痛入いたみいります。最早もはや古い事です。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
薄 奥様、いくら貴女のお言葉でも、これはちと痛入いたみいりました。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かくて甲板デッキともないて、かれ痛入いたみいるまでに介抱かいほうせしのち
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
またしてもお見舞……令嬢おあねえさま、早や、それでは痛入いたみいる。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)