)” の例文
士卒のなかに、というきたない腫物はれものを病む者がありましたのを、陣を見廻って来た呉子が見て、口をつけて腫物はれものを吸ってやった。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
毅堂はこの年某月背部に悪性の腫物を発して病褥びょうじょくに就いたので黒田家の扶持を辞した。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「あなたの息子さんは仕合せ者じゃないか、呉起将軍が口をつけてを吸って下すったとは、なんと大した光栄だろう、それをお前さんは、なんでそんなに悲しみますか」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昔、呉王もあれの父のを吸いました。案のじょう良人おっとは呉王のために討死して家へ帰って来ませんでした。今また、たッた一人の息子の疽を吸われましては、この老婆が、たれに死に水を
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)