疱瘡神ほうそうがみ)” の例文
疱瘡神ほうそうがみを祭らなくなっても、種痘をさえほどこせば、たとえときどき天然痘てんねんとうが流行しても、少しもおそれることなくらせるようになりました。
ジェンナー伝 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
疱瘡神ほうそうがみの露払いじゃあるめえし、用もねえのに、わざわざとあばたのところへなんぞ行くがものはねえじゃござんせんか
「天誅組というのは、このごろ流行はやり出した悪い貼紙はりがみで、疱瘡神ほうそうがみよりもっと剣呑けんのん流行神はやりがみだ」
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「はははは。——道理で、疱瘡神ほうそうがみのように、顔も頭も、れておる」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
疱瘡ほうそうをつかさどる神さまがあって、その神様がいかって疱瘡をはやらせになるから、疱瘡にかからぬようにするには、疱瘡神ほうそうがみをおがめばよいといって、ごとに祭ったものであります。
ジェンナー伝 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)