“由無”の読み方と例文
読み方割合
よしな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夫は戸の外をゆびさしてなほ去らざるを示せり。お峯は土間に護謨靴ゴムぐつと油紙との遺散おちちれるを見付けて、由無よしなき質を取りけるよとおもわづらへる折しも
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
今日一日の物質的損害の額は算するに由無よしなし、死傷も多大なり、生き残れる人々も明日の事を思いて、生きたる心地無し。
暗黒星 (新字新仮名) / シモン・ニューコム(著)
生家さとなる鴫沢しぎさわにては薄々知らざるにもあらざりしかど、さる由無よしなき事を告ぐるが如きおろかなる親にもあらねば、宮のこれを知るべき便たよりは絶れたりしなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)