瓜実顔うりざねがほ)” の例文
旧字:瓜實顏
わたしは少女に目をそそいだ。すると少女は意外にもかすかにまぶたをとざしてゐる。年は十五か十六であらう。顔はうつすり白粉おしろいいた、まゆの長い瓜実顔うりざねがほである。
わが散文詩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
冷つこさうな瓜実顔うりざねがほを上向けにして、何か勿体ぶつた、瞑想にでもふけつてゐるやうな澄まし方で
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
逆に「瓜実顔うりざねがほの女」と云ふのは、日本人には珍しくないが、西洋人には珍しいだらう。一つの形容の言葉にいて云はれる事は、作品全体に就いても云はれる事である。
東西問答 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)