“玉蜀黍殻”の読み方と例文
読み方割合
とうきびがら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
びゅうびゅうと風は吹きつのっていた。赤坊の泣くのにこうじ果てて妻はぽつりと淋しそうに玉蜀黍殻とうきびがらの雪囲いの影に立っていた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
玉蜀黍殻とうきびがらといたどりの茎で囲いをした二間半四方ほどの小屋が、前のめりにかしいで、海月くらげのような低い勾配こうばいの小山の半腹に立っていた。物のえた香と積肥つみごえの香がほしいままにただよっていた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)