“猛悪”の読み方と例文
旧字:猛惡
読み方割合
もうあく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家の者は窓へって発砲し、警官隊は塀の間からはさみ撃ちし、強盗は、植え込みから植込みを昆虫のようにって縫いながら、この内外の敵を相手に猛悪もうあくに応戦した。
チャアリイは何処にいる (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
また獣類中にも残貪ざんどんなるものあり、猛悪もうあくなるものあり、かつ肉食の獣は養うに蒭菜すうさいをもってすべからず。一頭をほふりて数頭を養うべきものといえども、なおかつ一頭の配耦はいぐうを失うべし。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
なお薄青い寝衣の肱の曲目まがりめと、肩と、臀部の真背後まうしろの処が破れているのが、猛悪もうあくな格闘のあった事を物語っているが、それよりも何よりも警官たちを驚かしたのはマリイ夫人の肉体であった。
S岬西洋婦人絞殺事件 (新字新仮名) / 夢野久作(著)