無精髭ぶしやうひげ)” の例文
無精髭ぶしやうひげを伸ばした妻の弟も寝床の上に起き直つたまま、いつもの通り遠慮勝ちに僕等の話に加はり出した。
歯車 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「敵の大玉身に受けて、是非もなや、惜しき命を豊橋に、草葉の露と消えぬとも、末世末代名は残る。……」次男は無精髭ぶしやうひげの伸びた顔に、何時か妙な眼を輝かせてゐた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)