“無精髭”のいろいろな読み方と例文

読み方	割合
ぶしょうひげ	91.7%
ぶしやうひげ	8.3%

ぶしょうひげ

無精髭（ぶしょうひげ）の伸びた逞（たくま）しい顔で、躯も逞しく肥えていた。彼は縞の単衣にひらぐけをしめ、裾の片方を端折り、肩に手拭をひっ掛けていた。

秋の駕籠 (新字新仮名) ／ 山本周五郎(著)

それは勿論彼女の目にはちらりと見えたばかりだった。が、彼女はこの男を、——この無精髭（ぶしょうひげ）を伸ばした男を軽蔑（けいべつ）しない訣（わけ）には行（ゆ）かなかった。

たね子の憂鬱 (新字新仮名) ／ 芥川竜之介(著)

ぶしやうひげ

無精髭（ぶしやうひげ）を伸ばした妻の弟も寝床の上に起き直つたまま、いつもの通り遠慮勝ちに僕等の話に加はり出した。

歯車 (新字旧仮名) ／ 芥川竜之介(著)

「敵の大玉身に受けて、是非もなや、惜しき命を豊橋に、草葉の露と消えぬとも、末世末代名は残る。……」次男は無精髭（ぶしやうひげ）の伸びた顔に、何時か妙な眼を輝かせてゐた。

庭 (新字旧仮名) ／ 芥川竜之介(著)

無	常用漢字 小４ 部首:⽕ 12画
精	常用漢字 小５ 部首:⽶ 14画
髭	漢検準1級 部首:⾽ 15画