“無礼”のいろいろな読み方と例文
旧字:無禮
読み方割合
ぶれい61.3%
なめ12.9%
なめげ6.5%
なめし6.5%
しつれい3.2%
ぶらい3.2%
むらい3.2%
ブレイ3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「オオ、ちがった、人ちがいであった。——どなたかぞんじませぬが飛んでもない無礼ぶれいをしました。どうぞかんにんしてくださいまし」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軍服ぬぎて盥卓たらいづくえのそばへらんとせしメエルハイムは、「かしこは若き婦人がたの居間なり、無礼なめなれどその窓の戸くさしてよ」
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)
末には百姓町人の賤しきをさえお目通りに引き給い、無礼なめげに飾なく申し上ぐることを、いと興がらせ給えり。
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
大和道やまとぢ雲隠くもがくりたり然れども我が振る袖を無礼なめしと思ふな」(同・九六六)という歌を贈った。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
やんややんやと喜ばれる中から、我恋は細谷川ほそだにがはの丸木橋わたるにやこわし渡らねばとうたひかけしが、何をか思ひ出したやうにああ私は一寸ちよツと無礼しつれいをします、御免なさいよとて三味線さみせんを置いて立つに
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「これはこれ、旅のお方でござんしたか。……あまりにも弥之さんに似た眉面まゆつらつきでござるゆえ、なにやくれやと無礼ぶらいをいたしました。それにしても……」
生霊 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
業畜ごふちく御主おんあるじ『えす・きりしと』の下部しもべに向つて無礼むらいあるまじいぞ。」と申しも果てず、てうと傾城のおもてを打つた。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
此度の事ハ紀州ハナニ故の勢にや、あまり無礼ブレイなる事ニて私の人数及便船かりなど鞆の港にほりあげ、主人の急用ありとて長崎の方へ出帆仕候。