焚死ふんし)” の例文
帝曰く、かれみずから焚死ふんしすと。孝孺曰く、成王もし存せずんば、何ぞ成王の子を立てたまわざるやと。帝曰く、国は長君ちょうくんる。孝孺曰く、何ぞ成王の弟を立てたまわざるや。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
おもむろにを唱えながら楼門の上にたたずんで焚死ふんしして節義を全うし英雄の名をほしいままにした。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そこで張廷栄は乞児の死骸を掘らして、それを棺に入れ、火をもって焚かしたが、その火の燃えあがった時、かの猿は隷官の前に頭をさげ、そして、不意に火の中に飛び込んで焚死ふんししてしまった。
義猴記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ひとり病気のみでない。彼らは、餓死する。凍死もする。溺死できしする。焚死ふんしする。震死する。轢死れきしする。工場の機械にまきこまれて死ぬる。鉱坑のガスで窒息して死ぬる。私欲のために謀殺される。
死刑の前 (新字新仮名) / 幸徳秋水(著)
曰く、われ聞く、前代の大臣の吏に下さるゝや、多く自ら引決すと。身は高皇帝の子にして、南面して王となる、あに僕隷ぼくれいの手にはずかしめられて生活を求めんやと。ついきゅうじて自ら焚死ふんしす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)