烏啼天駆うていてんく)” の例文
彼こそは、かの大胆不敵にして奇行頻々きこうひんぴんたる怪賊の烏啼天駆うていてんくといつも張合っているので有名なわけだった。
「ね、課長さん。さっきあなたからうかがった話から誘導ゆうどうすると、その美貌の男こそ、烏啼天駆うていてんくでなければならないと思うんですが、課長さんの意見は如何ですか」
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この奇竜丸の救援におもむいた官憲は、はからずも、この船の構造や、乗組員の様子に疑惑ぎわくを持ち、厳重に取調べた結果、この船こそ怪賊烏啼天駆うていてんくの持ち船だと分り
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのあとで課長は溜息ためいきばかりついていた。この二つの事件に、怪賊烏啼天駆うていてんくが関係しているとは、目賀野の話で始めて分った。そうなると、これはますます事が面倒めんどうになってくる。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
烏啼天駆うていてんくといえば、近頃有名になった奇賊であるが、いつも彼を刑務所へ送り込もうと全身汗をかいて奔走ほんそうしている名探偵の袋猫々ふくろびょうびょうとの何時果てるともなき一騎討ちは、今もなおたけなわであった。
一代の奇賊烏啼天駆うていてんくと、頑張り探偵袋猫々ふくろびょうびょうとの対峙たいじも全く久しいものだ。
奇賊烏啼天駆うていてんくと探偵袋猫々ふくろびょうびょうにらみ合いも久しいものである。
烏啼天駆うていてんくのこと