“火牛”の読み方と例文
読み方割合
かぎゅう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
百計尽きて思いついたのが火牛かぎゅうのはかりごとで、試みに牛の尾に火をつけると、牛も熱いのに堪えられなくなったと見えて、必死の力をふるってちあがると
倶利伽羅くりからを汽車で通った時、峠の駅の屋根に、車のとどろくにも驚かず、雀の日光に浴しつつ、屋根を自在に、といの宿に出入ではいりするのを見て、谷にさきのこった撫子なでしこにも、火牛かぎゅう修羅しゅらちまたを忘れた。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
むかしの合戦に火牛かぎゅうの計略を用いたとかいうことは軍書や軍談で知っているが、いまのあたりに火の粉を浴びた荒熊のたけり狂っている姿を見せられた時には、どの人も異常の恐怖に襲われて
半七捕物帳:29 熊の死骸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)